AkisaMiyona’s Blog

放送大学とナルコとパンと

アキサ ミヨナのブログ
今日はどんな1日でしたか?

オレの話しを聞け~

パナソニックのホームベーカリーを使い始めて8年になる。
その前はエムケー精工のホームベーカリーを3年余り使っていた。

パナソニックのホームベーカリーのイメージは「オレの話しを聞け~」である。実機を見ても、カタログを見ても、サイトを見ても、私の脳内に流れるのは横山剣さんの「オレの話しを聞け~」である。

長らく、パナソニックのホームベーカリーはオートモードのみであった。
取扱説明書にある材料を分量通りに入れ、水温も指示通りにし、手順通りにセットする。そうすれば一定水準のレベルのものができあがる。一定水準レベルのパンが保証される代わりに、ユーザーには自由がない。せいぜい好みの具を混ぜる程度である。

エムケー精工のホームベーカリーには2005年12月発売の機種から、ユーザーが自由にこねたり焼いたりできるモードがある。これは実に便利な機能だったので、多くのユーザーがパナソニックにも要望したに違いない。「自由をくれ」と。
しかし2017年の前半まで、パナソニックがその声に応えることはなかった。「オレの話しを聞け~」である。
パナソニックのホームベーカリーは、仕切り屋というか亭主関白というか、明治・大正・昭和前半の「家長であるお父さん」なのだ。ユーザーが自由勝手気ままにしてはいけないのである。

ところが2017年秋に革命がおこる。
頑固お父さんが子供たちに自由を与えてくれることになったのだ。
新発売SD-MDX100。
マニュアル機能搭載。
ねり、発酵、焼きを4段階で設定できます。
さあどうぞ、と。

突然のお父さんの方向転換に喜び勇んでサイトを見る。
カタログを見る。
しかしどこにも、発酵の4段階がそれぞれ何度なのか書いていない。
何度かわからなければ何分発酵させたらいいかわからない。

4つも選択肢があって自由に選べるよ。 時間も自由に設定できるよ。 温度は教えないけどね。「ハード系に」「最終発酵に」とか目安は教えてあげるからいいでしょ。

まじか」と思って「それぞれ何度ですか?」問い合わせをしてみたのだけれど、「回答できません」とのこと。「オレの話しを聞け~」である。

「どういう理由で開示できないのかだけでも教えて」と問い合わせしてみても、「それでも回答できません」とのお答え。「オレの、オレの、オレの話しを聞け~」である。

自由を与える革命は幻だった。
そんなものは起こっていなかった。
自由は与えられていなかった。

ではこの機能を付けた意図は何か。
改めてサイトを隅々まで見ると「“週末ブーランジュリー” 100レシピ」なるボタンに気づく。そのpdfファイルを見てようやく合点がいった。

様々なパンのレシピが掲載されている。
ハード系あり、おやつ系あり、まさにパン屋さんのようだ。
ひとつひとつ丁寧に手順が書かれている。こねをレベルいくつで何分、発酵をレベルいくつで何分……。

ユーザーに与えられたのは、この100レシピに従う自由だったのだ。
手持ちのレシピを使う自由ではなく、お父さんが用意した範囲での自由なのであった。

この範囲で遊ぶ限り、安全は保障される。
まずくて食べれらないよというパンには絶対にならない。
それはお父さんの大きな大きな愛なのだ。

100もレシピをつけるのは大変なことだ。
それを全面的に押し出すでもなく、さりげなく添付する。
ユーザーに美味しいパンを食べてほしい、失敗してほしくないという親心。

なんといっても、お父さんの焼くパン・ド・ミは絶品。
上面の香ばしさでお父さんに敵う人はいない。
だから買っちゃいます、今回も。
100レシピで遊ばせてもらいます。
ありがとう、お父さん。

m(_ _)m